人気ブログランキング | 話題のタグを見る

2010.07.17. 全医労第64回定期全国大会-5

3日間にわたった全国大会も、無事に「大会宣言」を採択して幕を閉じました。
以下、全文。
大 会 宣 言
 全医労第64回定期全国大会は、昨年の政権交代で生まれた民主党政権がわずか1年足らずで首相が交代し、消費税増税が大きな争点となった参議院選挙直後の大激動の情勢のもと、7月15日~17日までの3日間、愛知県蒲郡市において全国から300名の仲間が参加して開催されました。
全医労はこの一年間、「要求をつかんで、はなさず、実現へ」を合言葉に、国立病院の存続拡充、職場要求の前進、組織拡大などの課題に取り組んできました。
ハンセン病療養所においては、将来構想確立のための大きな課題となる定員削減からの除外、賃金職員を定員化させる運動を強化し、昨年の衆議院に続き、参議院においても決議を勝ち取るという歴史的な成果を得ました。
国立病院の効率化優先の病院経営により、労働者だけでなく患者サービスにも影響が及んでいます。地域医療が深刻化するなか、国立病院の果たす役割は重要です。地域医療と国立病院の充実強化を求め、「11・12全国統一対話宣伝行動」や6月の全国統一国会議員要請行動などに取り組み、病院の現状を国や自治体、地域に訴えた経験が語られました。こうした取り組みで「必要なものには予算を」「国が責任を持ってやるべき」という世論を作ることができました。引き続き、医療機関・自治体・地域住民と共同しながら、国立病院の充実拡充を訴えることが求められています。
 業績評価制度問題では、不当な評価を受け精神的負担が増え、やる気が低下し、賃金に大きな差がつけられ、人間関係が悪くなり、ものが言えなくなるなどの「成果主義が医療を壊す」事態が起きていることが明らかになりました。患者サービスの低下をもたらす業績評価制度の撤回を迫っていきましょう。
 問題は現場で起きています。対話活動や宣伝活動など、仲間・職場が一体となった目に見える活動を展開し、職場の不平や不満の言えぬ労働者の声をつかみ、要求実現に向け粘り強く奮闘することが求められています。長時間労働、勤務間隔問題、働きつづけられない職場、施設の安全問題など、医療の複雑・高度化と人員不足により、いい医療・看護が出来ないのが現状となっています。今こそいい医療・看護とは何かを考え、見直す時期に来ています。「医療・看護を語る会」で現状を語りあい、ベッドサイドケアの充実を求めていきましょう。そして医労連に結集し、看護師の大幅増員、夜勤制限、国際労働基準の実現をめざしていきましょう。
 労働者の平均賃金は年々減少を続けるなか、今年の人事院勧告ではマイナス勧告が出ることが懸念されています。公務に働く労働者の賃金や労働条件を悪化させることは、国民サービスの低下、生活への悪影響を及ぼすものです。賃金の引き下げを許さず、医療労働者の社会的役割にふさわしく、生活できる賃金を求めて運動をしていきましょう。
 5月にNPT再検討会議が開催され、核兵器廃絶を求める運動が世界で起こりました。沖縄の基地移設問題では、「基地はいらない」という声が、沖縄だけでなく全国をもまきこむ運動へと発展しました。改憲の動きがあるなか、平和を求める声をさらに大きくしていきましょう。
 大企業優先の政治から国民中心の政治へ、憲法を暮らしと行政に生かし、国民本位の行財政・司法体制の確立、社会保障の充実をめざしましょう。
 組織拡大は要求前進の大きな力です。「安全が脅かされる医療でいいのか」「身体を壊すような働き方でいいのか」 それぞれの「変えたい」「変わりたい」という思いを伝え、仲間を増やし、来年こそ大会を増勢で迎えましょう。
「守ろう!国民医療 実現しよう!職場要求 やるぞ!組織拡大」
全医労は、国民医療の充実と労働者の生活と権利を守るために、組織拡大強化を図り、全国の仲間と固く団結して、全力をあげて奮闘することをここに宣言します。

2010年7月17日
全医労第64回定期全国大会
by zeniro-kyushu | 2010-07-17 02:21 | 会議・集会


<< 2010.8.20. 第59回... 2010.07.16. 全医労... >>